簿記・会計用語集【日商簿記3級レベル】

簿記・会計用語集【日商簿記3級レベル】

この記事では、日商簿記3級試験で登場する用語についてまとめています。

※ 当記事における用語の解説は、日商簿記3級の学習範囲内における内容に基づいて作成しています。より上位の試験や実務における定義や解説とは一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

目次

あ行

洗替法(あらいがえほう)

貸倒引当金の計上方法の一つで、前期の貸倒引当金をすべて取り崩し、当期の貸倒見積高で新たに貸倒引当金を計上する方法。

移動平均法(いどうへいきんほう)

単価の異なる商品を受け入れたつど、平均単価を計算して、その平均単価を払出単価とする方法。

インプレスト・システム(いんぷれすと・しすてむ)

1週間~1か月程度の一定期間ごとに一定の小口現金を経理担当者(会計係)から各部署の担当者(小口現金係または用度係)に前渡しする制度のこと。定額資金前渡制度ともいう。

受取手形記入帳(うけとりてがたきにゅうちょう)

「受取手形」の増減明細を記録するための帳簿。

受取人(うけとりにん)

手形代金を受け取る人。名宛人ともいう。

売上原価(うりあげげんか)

当期の売上に対応した仕入原価。

売上債権(うりあげさいけん)

売掛金や受取手形などの商品の売上に伴って発生した債権のこと。

売上諸掛り(うりあげしょがかり)

商品を売り上げたときにかかった諸経費のこと。配送運賃のほか、保険料、梱包代などが含まれる。

売上総利益(うりあげそうりえき)

売上高から売上原価を差し引いた利益。

売上帳(うりあげちょう)

「売上」勘定の増減明細を記録するための帳簿。

売上戻し(うりあげもどし)

売り上げた商品が返品されること。

売掛金元帳(うりかけきんもとちょう)

「売掛金」の増減を得意先別に記録するための帳簿。得意先元帳ともいう。

か行

買掛金元帳(かいかけきんもとちょう)

「買掛金」の増減を仕入先別に記録するための帳簿。仕入先元帳ともいう。

確定申告(かくていしんこく)

決算により確定した年間の法人税等の税額を申告・納付する手続き。

掛け(かけ)

代金をあとで支払うこと(売り上げの場合は代金をあとで受け取ること)。後払い。

貸倒れ(かしだおれ)

売掛金などの債権のお金が回収できなくなること。

貸倒見積高(かしだおれみつもりだか)

将来の貸倒れの見積額のこと。

貸し付け(かしつけ)

お金を貸すこと。

株式会社(かぶしきがいしゃ)

株式の発行により資金を集めて経営を行う会社形態。

株主(かぶぬし)

株式会社に出資した人。

株主総会(かぶぬしそうかい)

会社の基本的な方針や重要な事項を決定するための株主による会議。株式会社における最高意思決定機関。

借り入れ(かりいれ)

お金を借りること。

仮勘定(かりかんじょう)

勘定科目が確定しない場合に、一時的に取引を記録するために使用される勘定科目の総称。

為替手形(かわせてがた)

三者間の取引において、一定の期日までに一定の金額の支払いを約束する証券のこと。

間接税(かんせつぜい)

税金の負担者が納税するのではなく、事業者などの納税義務者を通じて納税するしくみの税金。

概算払い(がいさんばらい)

支払額が未定のときに、あとで精算する条件でおよその見積額を支払うこと。

期首商品棚卸高(きしゅしょうひんたなおろしだか)

前期から繰り越された商品在庫。

記帳(きちょう)

帳簿に記入すること。

期末商品棚卸高(きまつしょうひんたなおろしだか)

当期末における商品在庫。翌期に繰り越される商品。

繰り延べ(くりのべ)

当期中に支払った費用に翌期分が含まれている場合に、その翌期分を当期の費用から取り除く処理のことをいう。繰延処理などと表記されることもある。

クレジット払い(くれじっとばらい)

代金をクレジットカード決済で支払うこと。

経過勘定(けいかかんじょう)

一定期間にわたって継続的にサービスが提供される場合に、現金の収支とサービスの提供時期(費用収益の発生時期)のズレを調整するために使われる勘定科目。前払費用・前受収益・未払費用・未収収益の総称。

決算(けっさん)

1つの会計期間の経営成績や期末の財政状態を確定させるための手続き。

決算整理(けっさんせいり)

財務諸表を作成するための各勘定科目の修正作業。

決算振替仕訳(けっさんふりかえしわけ)

決算整理後のすべての収益勘定残高と費用勘定残高を損益勘定に振り替え、損益勘定の差額を繰越利益剰余金へ振り替える仕訳のこと。

減価償却(げんかしょうきゃく)

固定資産の使用や時の経過に応じた価値の減少を見積もって費用として計上する手続きのこと。

減価償却費(げんかしょうきゃくひ)

減価償却により計上される費用のこと。

現金過不足(げんきんかぶそく)

現金勘定の帳簿上の残高と金庫など実際に手許に残っている現金の金額にズレが生じている状態。

現金主義(げんきんしゅぎ)

現金の収支に基づいて収益や費用を計上する考え方。

現金出納帳(げんきんすいとうちょう)

「現金」勘定の増減明細(入金と出金)を記録するための帳簿。

源泉徴収(げんせんちょうしゅう)

会社が従業員の所得税を給与・賞与から差し引き、本人の代わりに納付する仕組み。いわゆる給与天引き。

小切手(こぎって)

一定の金額の支払いを約束する証券のこと。小切手を指定された銀行に持っていくと現金に換えることができる。

小口現金(こぐちげんきん)

日々の支払いに使うための少額の現金のこと。

小口現金出納帳(こぐちげんきんすいとうちょう)

「小口現金」勘定の増減明細(補給と支払い)を記録するための帳簿。

固定資産(こていしさん)

事業に使用するために保有する資産のうち、1年以上使用する資産のこと。

固定資産税(こていしさんぜい)

所有している土地や建物などの固定資産に課される税金。

固定資産台帳(こていしさんだいちょう)

「商品」の増減(受払)を記録するための帳簿。

さ行

債権(さいけん)

特定の人に、特定の行為や給付を請求できる権利のこと。なお、金銭の支払い(給付)を目的とした債権を金銭債権という。

債権者請求方式(さいけんしゃせいきゅうほうしき)

債権者側が発生記録の請求を行う方式。なお、この方式の場合は5営業日以内に債務者側の承諾が必要となる。

債務(さいむ)

特定の人に、特定の行為や給付を行う義務のこと。なお、金銭の支払い(給付)を目的とした債務を金銭債務という。

債務者請求方式(さいむしゃせいきゅうほうしき)

債務者側が発生記録の請求を行う方式。

差額補充法(さがくほじゅうほう)

貸倒引当金の計上方法の一つで、当期の貸倒見積高と貸倒引当金の期末残高との差額分のみを計上する方法のこと。

先入先出法(さきいれさきだしほう)

先に受け入れたものから先に払い出すものと仮定して、払出単価を決定する方法。

三伝票制(さんでんぴょうせい)

入金伝票、出金伝票、振替伝票の3種類の伝票を用いる伝票制度。

三分法(さんぶんぽう)

「仕入」「売上」「繰越商品」の3つの勘定科目を使用して商品売買を記録する方法のこと。

財務諸表(ざいむしょひょう)

一般的には「決算書」とも呼ばれるもので、会社の外部に決算を報告するための書類。簿記3級では、貸借対照表と損益計算書のことを指します。

残存価額(ざんぞんかがく)

耐用年数が経過したあとに残る資産の価値のこと。

仕入れ(しいれ)

商品を買うこと。

仕入先(しいれさき)

商品を仕入れてくる会社やお店のこと。

仕入諸掛り(しいれしょがかり)

商品を仕入れたときにかかった諸経費のこと。配送運賃のほか、保険料、梱包代などが含まれる。

仕入帳(しいれちょう)

「仕入」勘定の増減明細を記録するための帳簿。

仕入戻し(しいれもどし)

仕入れた商品を返品すること。

敷金(しききん)

建物などの物件を借りたときに、貸主に対して預けておく保証金。原則として解約時(退去時)に返金される。

試算表(しさんひょう)

仕訳帳から総勘定元帳への転記が正しく行われていることを検証するための集計表。試算表には、合計試算表、残高試算表、合計残高試算表の3種類がある。

支払手形記入帳(しはらいてがたきにゅうちょう)

「支払手形」の増減明細を記録するための帳簿。

資本的支出(しほんてきししゅつ)

資産の価値を高めたり、耐久性を増すような支出。改良や改修。

締め切り(しめきり)

帳簿上の当期の記入と翌期の記入の区切りをつける作業。

社会保険料(しゃかいほけんりょう)

社会保険に支払う保険料。社会保険は、健康保険、介護保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険で構成される。

収益的支出(しゅうえきてきししゅつ)

原状回復や現状を維持するための支出。修繕。

収入印紙(しゅうにゅういんし)

税金や手数料などを徴収するために国が発行している証票。

出金伝票(しゅっきんでんぴょう)

出金取引(貸方が「現金」勘定の取引)を記入する伝票。

取得原価(しゅとくげんか)

資産の取得にかかった金額のこと。資産として計上する際の金額となる。

主要簿(しゅようぼ)

仕訳帳と総勘定元帳の2つの帳簿のこと。これらの帳簿は必ず作成され、すべての取引が記録される。

消費税(しょうひぜい)

商品の販売やサービスの提供などの取引に対して課される税金。

証ひょう(証憑)(しょうひょう)

取引の事実を証明する書類。請求書や領収書など。

商品(しょうひん)

会社の売り物のこと。

商品有高帳(しょうひんありだかちょう)

「商品」の増減(受払)を記録するための帳簿。

商品券(しょうひんけん)

券面に記載された一定金額の商品を提供してもらう権利のある有価証券。他社が発行した商品券を受け取った場合、その他社(発行者)に持ち込むことで現金に換えることができる。全国百貨店共通商品券(共通商品券)や自治体や商店街などが発行する商品券、ギフトカードなどが含まれる。

所得税(しょとくぜい)

個人の所得に対してかかる税金(国税)。国(税務署)に納める。

仕訳(しわけ)

勘定科目と金額を使って取引を記録する方法のこと。

仕訳帳(しわけちょう)

すべての取引を日付順に仕訳形式で記録するための帳簿。

信販会社(しんぱんがいしゃ)

顧客の代わりに代金を立て替えて支払う会社のこと。クレジットカード会社。

事業税(じぎょうぜい)

法人や個人が行う事業に対して課される税金(地方税)。

自己振出小切手(じこふりだしこぎって)

自分(当社)が振り出した小切手のこと。

実現主義(じつげんしゅぎ)

商品やサービスの提供と権利の確定があった時点(実現した時点)で収益や費用を計上する考え方。

自動車税(じどうしゃぜい)

所有している自動車に課される税金。

住民税(じゅうみんぜい)

個人や法人が居住地域の行政サービスの負担金として納める税金(地方税)。地方自治体(市区町村)に納める。所得に応じて負担する所得割と一律に負担する均等割がある。

剰余金の処分(じょうよきんのしょぶん)

会社の利益の使い道を決めること。分配(配当)と社内留保の2通りがある。

精算表(せいさんひょう)

決算整理前の試算表から決算整理仕訳を経て、貸借対照表および損益計算書を作成するまでの計算の流れを1枚にまとめた書類。略称はW/S(Work Sheet)。

税込方式(ぜいこみほうしき)

本体価格と消費税を分けずに、税込価格で仕訳する方法のこと。

税抜方式(ぜいぬきほうしき)

本体価格と消費税を分けて仕訳する方法のこと。

総勘定元帳(そうかんじょうもとちょう)

すべての取引を勘定科目ごとに記録するための帳簿。仕訳帳から内容を転記して作成する。英語名のGeneral Ledgerから、「G/L」と略されることが多い。

送金小切手(そうきんこぎって)

送金手段として、送金をする人が銀行に振り出してもらう小切手のこと。

損益計算書(そんえきけいさんしょ)

一定期間の経営成績を表す書類。財務諸表の1つ。略称はP/L(Profit and Loss Statement)。

た行

貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)

一時点の財政状態を表す書類。財務諸表の1つ。略称はB/S(Balance Sheet)。

耐用年数(たいようねんすう)

資産を使用できる年数のこと。

他人振出小切手(たにんふりだしこぎって)

自分以外(他人)が振り出した小切手のこと。

地代(ちだい)

土地の賃借料。

中間申告(ちゅうかんしんこく)

会計期間の途中で、概算で見積もった法人税等の税額の一部を前もって申告・納付する手続き。

帳簿価額(ちょうぼかがく)

固定資産の帳簿上の金額。取得原価から減価償却累計額を差し引いた金額。

直接税(ちょくせつぜい)

税金の負担者が直接納税するしくみの税金。

通貨代用証券(つうかだいようしょうけん)

一時点の財政状態を表す書類。財務諸表の1つ。略称はB/S(Balance Sheet)。

月割(つきわり)

1か月単位で計算すること。

定額資金前渡制度(ていがくしきんまえわたしせいど)

1週間~1か月程度の一定期間ごとに一定の小口現金を経理担当者(会計係)から各部署の担当者(小口現金係または用度係)に前渡しする制度のこと。インプレスト・システムともいう。

定期預金(ていきよきん)

あらかじめ預入期間を指定して預け入れる預金口座のこと。

訂正仕訳(ていせいしわけ)

誤った仕訳を訂正するための仕訳。

手付金(てつけきん)

商品の引き渡し前に支払われる代金のこと。一般的には、購入意思や代金支払能力を確認するために支払われる。

転記(てんき)

ある帳簿から他の帳簿に内容を書き写しますこと。特に仕訳帳から総勘定元帳に書き写すことを指す場合が多い。

電子記録債権(でんしきろくさいけん)

電子的に記録・管理される金銭債権。インターネット上で約束手形と同様の取引をできるようにしたもので、電子債権記録機関の記録原簿に登録されることで効力が発生する。

伝票(でんぴょう)

仕訳を記入する連番つづりの用紙。仕訳帳の代わりとして用いる。

当期商品仕入高(とうきしょうひんしいれだか)

当期に仕入れた商品の仕入原価の合計。

当座借越(とうざかりこし)

当座預金の残高が足りない場合に、銀行と契約した金額までマイナス分を銀行に立て替えてもらう契約のこと。

当座預金(とうざよきん)

手形や小切手の支払いに使われる事業用の預金口座のこと。

当座預金出納帳(とうざよきんすいとうちょう)

「当座預金」勘定の増減明細(入金と出金)を記録するための帳簿。

得意先(とくいさき)

商品の販売する相手のこと。

特別徴収(とくべつちょうしゅう)

会社が従業員の住民税や社会保険料を給与・賞与から差し引き、本人の代わりに納付する仕組み。

取締役(とりしまりやく)

会社の経営を任された人。株主総会で選任される。

取締役会(とりしまりやくかい)

取締役で構成される会議。株主総会の決議事項となっているものを除き、会社運営上の重要な事項の決定を行う。

な行

入金伝票(にゅうきんでんぴょう)

入金取引(借方が「現金」勘定の取引)を記入する伝票。

は行

配当(はいとう)

会社の利益を株主に分配すること。

発生記録(はっせいきろく)

電子記録債権を発生させる記録のこと。

発生主義(はっせいしゅぎ)

商品やサービスの提供があった時点(発生した時点)で収益や費用を計上する考え方。

売却価額(ばいきゃくかがく)

売却代金の金額。売却の対価。

引取運賃(ひきとりうんちん)

商品を仕入れたときにかかった配送運賃のこと。

評価勘定(ひょうかかんじょう)

特定の資産のマイナス項目として貸方に計上される勘定科目のこと。

日割(ひわり)

1日単位で計算すること。

付随費用(ふずいひよう)

購入した資産が実際に使用できるようになるまでにかかった諸経費のこと。

普通預金(ふつうよきん)

自由に預け入れ、払い戻しができる預金口座のこと。

振替伝票(ふりかえでんぴょう)

現金取引以外の取引を記入する伝票。

振出人(ふりだしにん)

手形を振り出す人。また、約束手形においては手形代金の支払う人。

振り出す(ふりだす)

手形を発行すること。

分記法(ぶんきほう)

「商品」「商品売買益」の2つの勘定科目を使用して商品売買を記録する方法のこと。

法人税(ほうじんぜい)

株式会社などの法人の利益に対して課される税金。

法人税等(ほうじんぜいとう)

法人税、住民税、事業税の総称。

補助簿(ほじょぼ)

主要簿を補助するために必要に応じて作成される帳簿。

簿記(ぼき)

会社の取引を帳簿に記録するための技術(技法)のこと。

ま行

見越し(みこし)

当期中にすでに役務の提供を受けた分を、当期の費用として計上する処理のことをいう。見越処理、見越計上などと表記される場合もある。

や行

役員(やくいん)

会社の取締役、会計参与、監査役の総称のこと。いわゆる経営陣。

約束手形(やくそくてがた)

振出人が受取人に対して、一定の期日までに一定の金額の支払いを約束する証券のこと。

家賃(やちん)

建物の賃借料。

有形固定資産(ゆうけいこていしさん)

固定資産のうち、物理的な形を持つ資産のこと。建物や車両運搬具などが含まれる。なお、物理的な形を持たない資産は無形固定資産という。

郵便為替証書(ゆうびんかわせしょうしょ)

郵便局が発行する為替証書のこと。小切手と同様、送金手段として使われる。

ら行

利益準備金(りえきじゅんびきん)

会社法によって義務付けられた利益の積立金。

利息(りそく)

お金を借りることに対する対価として支払うもの。利子ともいう。

利率(りりつ)

元本に対する利息の割合(パーセンテージ)。一般的に年利(年間の利率)で表す。

簿記・会計用語集【日商簿記3級レベル】

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